アラベスク・リング|制作過程|ナオ セガワ
こんばんわ。ナオです。
前回に引き続き、アラベスク(唐草)のアイテムをご紹介します。リングです。
Concept:「Drawing」|紙の上で踊るドローイングのように、自由に装飾をしていきます。
Info:アラベスク=唐草は、その生命力の強さから、繁栄の象徴として古くから装飾のモチーフとして愛用されてきました。
Instagramにて2015年11月あたりに、制作の過程から投稿しました。
では参りましょう。
浮き輪を持っている様で、バカンスな雰囲気ですが私は真剣です。
それではさっそく、アラベスクの装飾をするために台座に固定していきます。
私が抱えていますこの紫色の浮き輪リングは、指輪の土台となります。
意味もなく抱えているわけではありません。
おっと忘れてはいけません。同じコンセプトのネックレスもあります。
もしよろしければ、お立ち寄りくださいませ。
さあ、宣伝もバシッと決まったところできちんと作業場を設営していきましょう。
建造物は土台と基礎が大事です。
作業場の設営
こうして土台に載せることで、後記に登場します上面図からの定点観測を撮影する作業が行いやすくなります。
その都度同じ位置・角度での撮影はリングだと大変です。
ころころと転がっていくリングを、おろおろと追いかけていくワタクシというシュールな絵面を避けるためにも、是が非でも固定していきます。
実際の装飾に役立つのかと問われると、そうですね。うん。どうなんでしょうか。
さて。
土台とはしごをセッティングしました。これで装飾する準備は整いました。
レッツメイキング
左側面から芽吹かせてゆきます。
シュルシュルと、ワサワサと成長をうながします。
これでイメージの35%ほどでしょうか。
一気に完成まで持っていきたいのですが、お仕事の都合上、作業は基本的に夜だけなので次の日に持ち越します。
養生シートと言いますか、掘っ立て小屋と言いますか。
保護の目的でリングを囲っておきます。
この小屋の紫色を見てお気づきの通り、リングの土台と同じ素材で出来ています。
もちろんですが小屋を作ったせいで、時間が足りなくなってリングの装飾が進まなくなったわけでは決してありませんよ。そんな無駄な労力はありません。ええ。決して。
続きまして、
中央に装飾が集中していきます。
右側面にも芽吹きが見て取れます。
装飾完成度は70%ほど。
この辺りで抑えておくと、さらっと余白を意識したデザインになったります。
しかし、さらに装飾装飾です。成長を促していきます。
今宵もナイトワーク※1にいそしむのです。※1.残業の意。
その甲斐あって、納得がいく盛り付けとなりました。
下の画像で95%くらい。
細部の詰めは金属になってから行うのでこの辺りで鋳造業者に発注物質変換の錬金術でシルバーアクセサリーの原型に錬成です。
ちなみにこのホワイトバックの3枚の写真は横並びの連作として作りました。
初出がInstagramを想定していたからです。
そして、無事に鋳造錬成し完成しました。
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Concept:「Drawing」|紙の上で踊るドローイングのように、自由に装飾をしていきます。
Info:アラベスク=唐草は、その生命力の強さから、繁栄の象徴として古くから装飾のモチーフとして用いられてきました。
素材:Silver925
サイズ:唐草の最大幅 約 4.2mm|ベースのリング幅約3~3.5mm
リングサイズ:7号~11号
重さ:7号で約1.6g
コンセプトがドローイングということもあり、かなり軽量のリングとなりました。
鏡面仕上げにすることで、アラベスクの艶やかさを出しつつ、燻すことでディテールをはっきりとさせています。
立体感とリングとしての装着性のバランスが取れているので満足の出来です。
さて、前回のペンダントと同じ締めになってしまいますが、
「ここでオンラインショップなどを紹介できたら良いのですが、いかんせんありません。
さらにオフラインショップもありません。ええ、いかんせんありません。」
この辺り、いつかどうにかせねばと考えております。
お、お求めやすい価格ですよ。(笑顔のまま、決して目を合わさず)
ご静聴ありがとうございました。