アラベスク・ピアス|制作過程|ナオ セガワ
こんばんわ。ナオです。
アラベスクをモチーフとしたピアスを作りました。
制作過程をお届けします。
Concept:「Drawing」|紙の上で踊るドローイングのように、自由に装飾をしていきます。
Info:アラベスク=唐草は、その生命力の強さから、繁栄の象徴として古くから装飾のモチーフとして愛用されてきました。
Instagramにて2015年11月頃に投稿しました。
今回は2つを同じ種から育ててみました。
ネックレスとリングは下記にまとめています。
それでは 制作していきます。
土台のセッティング
オーライオーライと丁度いい位置を探します。
土台をきちんとセッティングしないと途中で失敗することがあります。
とても大事な作業となります。
はい。えっ?なんですか?本当にこういう風に作っているのかって?
お客様、ワタクシはプロフィールにも下記の様に記載しております。
<概要>
ジュエリーの生まれる現場をノンフィクションでお届けいたします。
東京23区の片隅にたたずみ、一人黙々と作っています。
ジュエリーに対するアプローチとして色々と実験していきたいので匿名アカウントです。
<セガワ ナオのプロフィールより>
基本的にノンフィクションでございます。
さて次の工程に参りましょう。
『発芽』8%
まずは元となる種を植えて発芽させます。この段階では安静が必要です。
落ち着いて2つの母材に綺麗に乗せられるように調整をしていきます。
『成長』40%
母材に合わせて順調に成長してくれました。
余談ですが、Instagramではまったく触れていませんが母材を吊り下げている金具はフックタイプのピアス金具で最終的にアラベスクピアスに取り付けられます。
『分岐』75%
無事に母材に乗ってくれました。
さらにワサワサと成長させていきます。
『 成熟』95%
シュルシュル、ワサワサと成熟して参りました。
ふむ。いい感じに育ってくれました。
この辺りまで成長させたら シルバーに鋳造錬成していきます。
金属になってから細部を調整していきます。
完成した原型を眺めるスタッフ
ちら見せオフショット。
仕上げる前の双子
銀になってまだ手を付けていない状態。
彫金机の上でパシャリ。
写真だと金属の光で細部がとんでしまって判りづらいですが、現物を肉眼で見るとしっかり細部まで確認できます。このまま鏡面仕上げにしても良いのではないかと思ってしまいますが、シルバーは硫化で徐々に黒く変色していきます。
肌に触れる部分なんかは磨かれていくので硫化は進行していきませんがアラベスクは造形が密集しているので、触れることの出来ない部分があり、この真っ白な状態は長くは続きません。最近は変色防止の液体であったり、コーティングする方法もあるので今後はそういった技法も取り入れて、燻しなしバージョンも展開していきたいとは考えています。
リングとネックレスに合わせて今回は燻してから仕上げていきます。
燻しを行うと雰囲気も変わりますが、 陰影がつくのでディテールが判りやすくなるメリットもあります。
それでは完成です。
アラベスク=唐草は、その生命力の強さから、繁栄の象徴として古くから装飾のモチーフとして用いられてきました。
そのアラベスクを、紙の上で踊るドローイングのように自由に装飾して制作した対のピアスとなります。
素 材:Silver925
サイズ:トップの大きさ約 縦20mm×横13mm 全長(金具込) 約 29mm
重 さ:ペアの合計で約4g
アラベスク部分は艶やかさを出すために鏡面に仕上げ、母材の板の部分は対比を出すため鏨(たがね)でテクスチャをつけ柔らかな光沢が出るように仕上げています。
では
「ここでオンラインショップなどを紹介できたら良いのですが、いかんせんありません。
さらにオフラインショップもありません。ええ、いかんせんありません。」
宜しくないですね。まったく。
お、 お求めやすい価格ですよ。(いつかそのうち、と決意を固めつつ)
ご静聴ありがとうございました。