スノードーム制作過程|ナオ セガワ
こんばんわ。ナオです。
今年の二月頃に作ったスノードームについて書きます。
友人へのプレゼントとして作りました。
まずはスノードームを選びます。
amazonでゲットです。
"ドームの部分はガラス製"というオーダーがあったので、あまり選択肢はありません。
ネットで買えるようになると、東急ハンズとかユザワヤで見つからなくてはしごするという事がなくて助かります。
中心のパーツ" y "を作成
まずは、スノードームの中に入る中心のパーツを作ります。
アルファベットの" y "という指定がありましたので、線材を加工していきます。
この時点でデザインは全く決めていません。
制作の裏テーマは「なんとかなるし、なんとかする」です。
当時はこんな事を言いながら作っていました。
A:「今回は、友人へのプレゼント用にスノードームを作ります。」
B:「はい。」
A:「ですので、まず真鍮線0.8mmをアルファベットのyに加工していきます。」
B:「はい。」
A:「説明は以上になります。」
B:「なるほど。今回は(説明文に)ひねりがないですね」
A:「なにを言ってるんですか。(真鍮線を)ひねりまくってますよ。」
B:「え?」
A:「え?」
<Instagramより>
言葉足らずは誤解を招くという見本です。
加工はヤットコを使って曲げていきます。ヤットコというのはペンチのようなものです。宝飾の職人さんたちは色んな種類のヤットコをびっくりするくらい沢山もっています。私は10本くらいですが、かなり少ない方だと思います。
躍動感と曲線のメリハリ
アルファベットから下にのばして土台部分(ヤットコで持っているところ)を形成してそこからアルファベットを包み込むように加工します。
また、丸線だったものを削ってエッジをだして曲線にメリハリをつけました。
もっと大きくしたい気持ちが芽生えましたが、いかんせんスノードームの入口は狭いのです。ぎりぎりのサイズにしました。
どのくらいの長さだったかは忘れましたが、1本の真鍮線でこの形にしています。
女子力(リボン)の注入
「リボンを足して女子力アップをくわだてる」の図。
可愛らしいパーツを盛り付けます。
しかし、よく考えてみてください。固い金属をリボン結びにしているのです。
その実態は女子力とはかけ離れた圧倒的な力技です。
テコの原理とか使わないと結べません。
シュルシュルと本体のアルファベットに絡ませていきます。
アルファベットの後ろにクルクル追加
リボンの後にクルクルしたパーツを増やして完成です。
火を使った作業はしていません。またパーツは接着剤などは使用しておらず、金属のテンションで支えられています。
こういった加工は鍛金や彫金の分野でして、わたしは普段は金属を素材から加工するという事はしないので新鮮でした。
出来上がったパーツをスノードームにセッティングして精製水と洗剤、スノーパウダーを入れて終了です。
ポイントは水を入れる際に生まれる気泡を根気よく抜くことと、洗剤は少し多めに入れた方がスノーの浮遊感が出ると思います。
スノードーム完成
建前:「リボンをモチーフに制作しました。曲線の美しさを引き出すため、太さの違う線材で空間を構成し表面にテクスチャ(質感)を施すことで、柔らかな女性らしいラインに仕立てました。またリボンとReborn(リボーン)が掛かっており、復活の象徴、生命の再生という縁起の良いモチーフでもあります。 」
本音:「なんとなくクルクルしたかった。リボンの意味は今考えました。」
冒頭にデザインを決めてないって言ってますしね。
喜んでもらえたし、結果オーライでございます。
ご静聴ありがとうございました。